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一人会社を作るなら合同会社がおススメな理由

「会社を作る」といえば、株式会社を設立することをイメージする人が多いのではないでしょうか。でも一人会社を作るなら「合同会社」がおススメです。合同会社は、設立が簡単で費用も安く、少人数でスピーディーな意思決定をする事業にぴったりの法人形態です。合同会社自体の知名度は高くないかもしれませんが、皆さんよくご存じのAmazonジャパンも、西友も、アップルジャパンも、実は合同会社という形態を取っているんですよ。合同会社のメリット、おススメな理由を紹介します。

そもそも会社って何?

会社には「株式会社」と「持分会社」がある

そもそも会社とは何でしょうか。会社法第3条には、「会社は、法人とする」と定められています。そして法人とは、文字通り、法律によって「人」とされたもの。会社とは、法律によって別人格を与えられ、法律によって人と同じように権利行使ができるようにしたものといえます。

そして会社には、大きくわけて「株式会社」と「持分会社」の2種類があります。

両社の違いは、出資をする人と経営をする人が分かれているかどうかです。株式会社は、出資をした人が株主と呼ばれ、基本的には株主と経営者が異なります(小さな会社だと一致していることが多いですが) 。法的には「所有と経営が分離している」と言います。

一方、持分会社は、出資した人が経営者となり、その出資したのことを「社員」といいます。こちらは「所有と経営が一致している」ことになります。


出資した人がそのまま経営者なわけですから、持分会社の意思決定は社員全員の一致で決めます。出資した金額に関係なく、利益配分も自由に変えることができます。

株式会社は、株主総会や取締役会を通して意思決定したり、出資した株式数に合わせて力関係が変わるのと対照的です。

合同会社は「自由な意思決定」と「有限責任」でいいとこ取り

持分会社には、「合名会社」「合資会社」「合同会社」の3種類があります。

「合名会社」「合資会社」の二つは、社員が「無限責任」つまり会社の負債や損害を全て負うことになります。社員のみで意思決定できる自由さはありますが、債務など万が一のトラブルのことを考えると、個人の財産を失ってしまうリスクもあるわけです。

一方、合同会社は、自分が出資した分だけ責任を負えばいい「有限責任」社員により成り立っています。

「合同会社」がクローズアップされ重宝されるのは、合同会社が、持分会社の自由な意思決定をできる部分と、株式会社のように出資した分だけ責任を負えばいいという有限責任の部分を併せ持つ、いわば「いいとこどり」をした会社形態だからです。

そのせいか、2006年に合同会社という組織形態が選べるようになってからは、合名会社、合資会社の設立件数が激減しました。

有限会社は廃止

会社にはもう一つ「有限会社」という形態があります。2006年に会社法が施行されたときに廃止され、その後、新たに「有限会社」の形態となる会社を作ることはできなくなりました。それまでに設立された有限会社は今もたくさん残っていますが、それは「特例有限会社」と呼ばれ、法的には特例として生き残っているという扱いになっています。
そしてその代わりに制度として新たに設けられたのが、持分会社なのです。

  株式会社 合同会社 合名会社 合資会社
資本金 資本金1円以上 資本金1円以上 資本金1円以上 資本金1円以上
出資者

1名以上

1名以上  1名以上  2名以上
責任範囲 有限責任 有限責任 無限責任 無限責任、有限責任
設立費用 20万円以上

6万円以上

6万円以上 6万円以上
決算公告義務

合同会社にはこんなにメリットがある

今や新設会社の5社に1社は合同会社

会社法が施行されて以来、合同会社は急増しています。下記の表をごらんください。今や新設される会社の5件に一件以上が合同会社です(政府統計の総合窓口e-Statより)。

  株式会社 合同会社 合名会社 合資会社
2008年 86,222 5,413 48 414
2009年 79,902 5,771 31 312
2010年 80,535 7,153 29 199
2011年 80,244 9,130 40 250
2012年 80,862 10,889 60 131
2013年 81,889 14,581 84 105
2014年 86,639 19,808 93 104
2015年 88,803 22,223 113 93
2016年 90,405 23,787 93 58
2017年 91,379 27,270 104 58

メリット①設立費用が安い

株式会社は、登記をするための登録免許税の下限額が15万円です。一方、合同会社は、最低6万円です。資本金が857万円をこえなければ6万円となります。

また、株式会社が定款の認証費用として公証人に5万円を支払わなければなりませんが、合同会社は定款認証自体必要ありません。

株式会社同様、電子定款にすれば印紙代4万円も必要ありません。

メリット②決算公告を出す必要がない

株式会社には、年1回決算公告を出さなくてはならない義務がありますが、合同会社にはそれがありません。ですので、公告の官報掲載費の6万円を払う必要がありません。

メリット③役員の任期制限がない

株式会社は、取締役の任期が最長10年となっており、同じ人が引き続き取締役を務める場合も定款を変更し、変更登記をする必要がありす。一方、合同会社は役員の任期の制限がなく、定款書き換えも変更登記も必要ありません。

メリット④利益分配や経営の自由度が高い

株式会社の場合、意思決定は株主総会や取締役会で行います。一方、合同会社は、株主総会などの設置義務がなく、社員同士で自由に意思決定を行うことができます。

利益配分の方法も、株式会社の場合は株式を多く持つ人がより多くの利益を得る仕組みとなっていますが、合同会社は、出資比率にかかわらず、社員間で自由に決めることができます。

メリット⑤株式会社と税制が同じなので節税できる

株式会社も合同会社も同じ「法人」なので、所得に対しては法人税が課せられます。また、経費計上も株式会社と同様、認められる範囲が広くなります。

メリット⑥株式会社への移行もできる

合同会社でスタートしたとしても、その後、株式会社に移行することができます。最初は小さく合同会社という形態を取り、業務の拡大に伴い株式会社に組織変更するという選択も十分ありです。ただし、組織変更には変更登記が必要なため、手数料等が必要になります。

ただし代表取締役と名乗ることができない

株式会社の代表が「代表取締役」なのに対し、合同会社の代表は「代表社員」となります。